千代田区神田は「紺屋町」をはじめとする藍と縁の深い土地です。江戸時代、徳川家康が神田に染物職人を集めた歴史から藍とのつながりが始まります。そして神田は全国の流行の発信地であり、文化と歴史が色深く残る地域でした。
また、日本橋川沿いの常盤橋公園に建つ渋沢栄一翁の実家は有数な藍農家でした。全国的に有名な徳島阿波藍・深谷の武州藍など全国の藍産地は肥沃な川沿いの土地で栽培され、北海道や東北から北前船にて海・川を通り質の良い肥料を得ていました。
藍は美しいだけでなく、その生地は防虫効果や消臭・保温効果があります。また解毒や解熱に役立つ身近な薬草として食生活にも取り入れられ多くの効能で人々に愛されてきました。
神田藍の会は、このような背景のもと、藍を育て、共に育て合い学び合うことや、人と人、人と街、人と歴史・文化を結び合わせる【神田藍愛プロジェクト】を通し100年先の未来の物語を紡ぐ活動しています。
【神田藍愛プロジェクト】とは、神田に住む人、働く人、愛する人たちがともに神田をより楽しく、心地よく過ごせる街へと育てるプロジェクトです。
活動内容
① 地域で藍の栽培をすること
- 近隣の人と「今日の藍はどう?」と日常会話のきっかけになる
- 栽培の成功や失敗を通して自ら工夫し主体的に関わると同時に、街中の環境を学び合うことができる
- 植物を育てることによる市民の心身が健康になる
② イベントや講座など「藍が結び目」となること
- 町会・自治会の活性化、つながりの再構築化、あたらしいネットワークができる
- 生涯学習(歴史文化、体験、街歩き等)の場が増える(人生が豊かになる)
③ 街の課題を共有すること
- 防災、緑化、清掃など人の顔がみえることで対話のきっかけとなる
3月頃 神田藍ポット販売開始・種まき
4月頃 神田藍木札製作・配布
5月頃 神田藍街パス・スタンプラリー
6月頃 藍交流会・里子苗配布
7月頃 各エリアで藍物語(生葉染め)
8月頃 子どもたちと藍物語(生葉染め)
8~9月 たたき染め・乾燥葉染め
11月頃 藍タネ収穫 花まつり
12月頃 感謝祭
1~2月 神田明神 藍タネ奉納参拝
※最新の予定はスケジュールを参照ください。
活動拠点
神田藍の会事務局
〒101-0041
東京都千代田区神田須田町2丁目3−12 12 KANDA 301
株式会社ダンクソフト内
JR線 「秋葉原」駅 徒歩5分
JR線 「神田」駅 徒歩7分
東京メトロ銀座線 「神田」駅 徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線 「淡路町」駅 徒歩6分
つくばエクスプレス 「秋葉原」駅 徒歩5分
かがやきプラザ
〒102-0074
東京都千代田区九段南1丁目6−10 1階
東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅から徒歩5分
藍といえば、現在では、藍染めをはじめとした染料の原材料としての認知が強いですが、元々は多くの機能を持つ薬草としても世界各地で重宝されていました。
日本国内でも、染の原料だけでなく、肌に塗ったり、煎じて飲んだり、食べたりしていたことが伝わっています。
そんな藍ですが、藍はアイでも、数多くの種類が存在します。タデ藍は、タデ科イヌダテ属の一年草で徳島県をはじめ、北海道、青森県など、いくつかの地域で栽培されています。
戦国時代には、藍の色の一つである「勝色(かちいろ)」が、縁起の良さから、武士のよろいの下を藍で染める需要が高まったと言われています。時期を同じくして、現在でも使用されているタデ藍を使用した天然の藍染料である「すくも」を活用した染めの技術と製法が伝わり、藍の染料(=すくも)の生産が本格的に始まりました。